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労働情報連載エッセイ⑮:「不義理な人」は「不義理にされてきた人」

労働情報連載エッセイ「若者が変える 若者と変える」の第15弾の紹介です。


「不義理な人」は「不義理にされてきた人」

 「あんなに助けたのに…。」
電話で労働相談が持ち込まれ、じっくり話を聞いた上で、会社に団交申し入れ。四苦八苦し団交に持ち込み、解決金取って、やった~! と思っていたら…。メール一本で
「じゃあ、やめます。」

 多かれ少なかれ、こんな駆け込み相談に悩まされている組合は、多いはず。解決すると、さっさと去ってしまう人たちことを、往々にして「不義理なやつ」で済まし、組合内で愚痴って終わり。組合費をカンパのように末永く払い続けてくれる義理堅い人も、組合には顔を出さず。これが私たち「良識ある組合」の実態ではないだろうか。
しかし、この「不義理なやつ」は、本当に不義理なのでしょうか。

 安い賃金で、ボーナスはおろか残業代も出ず、有期の細切れ雇用。それでも、懸命にまじめに働いていたら、ある日突然「明日から来なくていいから。」で使い捨て。一人の労働者として、一人の人間として大切にされず、社会から不義理ばかりされてきた人たちが駆け込みで組合に相談しに来たわけです。これまで自分がされてきたように、用が済んだら、さようなら…。当然なのかもしれません。「不義理な人」は裏を返せば「不義理されてきた人」ではないか。それを、「不義理」と思っているのは私たち組合だけで、組合の独りよがりなのかもしれません。

 私たちは、そんな「不義理されてきた人たち」と、どうやってつながっていくべきなのでしょうか。

 組合を必要として、組合にやってきた人。あなたが組合を必要として組合に来たように、組合はあなたを必要としていると、私たち組合が伝えることが必要です。なぜなら、自分が必要とされない場所に人が止まるはずないからです。あなたこそが必要だと、組合は心の底から伝えられているでしょうか。人は、自分が必要とされている場所で力を発揮できるし、そして、安心できるのだと思います。それができなければ、組合は一見さんオンパレード、いつまでたっても駆け込み相談にかかわる問題は解決されないでしょう。

 私自身駆け込み加入です。そんな私が、課題が解決した今も組合活動を続けているのにはいくつか理由があって、免職(解雇)になり、解雇撤回を闘うと決めたその日に、私は組合事務所こんなふうに聞かれました。
「井澤さんは、何が得意なのかなぁ?」

 組合はあなたを必要としている、というこのメッセージは、私が組合に大きな信頼を寄せるきっかけとなりました。

 組合は、請負機関ではありません。駆け込みから連帯へ。組合が互いに繋がり、本当の意味で、みながみなのために闘う場所になるために。駆け込み相談に明け暮れる私たち組合に、今何が足りないのか、何が必要なのか、いま一度振り返ることが必要ではないでしょうか。自戒を込めて。

2013年8月15日&9月1日合併号 労働情報869・870号


井澤絵梨子(いざわえりこ)
大阪市立小学校教員 大阪教育合同労働組合書記長
新任1年目で免職(解雇)となるが、5年にわたる解雇撤回闘争に勝利、復職4年目を迎える。

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