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労働情報連載エッセイ⑭:ネクタイなしで懲戒処分!?

 労働情報連載エッセイ「若者が変える 若者と変える」の第14弾の紹介です。

ネクタイ無しで懲戒処分!?

 私は工業用ミシンを専門で輸出する小さな商社に入社した。ここの社長は「俺のやり方に従えない奴は会社に居なくていい」と平気でいうような輩だった。自分の価値観を労働者へ押し付けるのも日常茶飯事で、「商社マンたるもの、いつ何時もネクタイを締めるべし」との意味不明な理由で、男性労働者に蒸し暑い真夏でもネクタイ着用を強制していた。私は、首周りの不快感を我慢しながら、他の労働者と同じく夏場でもネクタイを着用した。
入社から1年半が経過したとき、私は「社員旅行に行かないから」との理由で解雇された。こんな理由で解雇できるはずがなく、裁判所は当然「解雇無効」の判決を下した。その後紆余曲折を経て、2011年6月に私は会社へ復職した。

 「冷房温度を上げて、節電に努めよう」と呼び掛けられていたこともあり、私はネクタイ無しで出勤した。これが社長の癇に障ったのだろう、彼はすぐさま「男性社員にネクタイ着用を義務付ける」との社内通達を出した(それまで明文規定なし)。そして、私に対しては「ネクタイ不着用は就業規則違反だ」(社内通達とやらは就業規則か?)と言いがかりをつけ、始末書の提出を命じる懲戒処分を乱発した。それでも私はネクタイ無しで出勤し続けた。すると、社長は私に対し減給処分を強行した。私は2011年11月からネクタイを着用し、2012年6月からは組合の在籍専従となり会社を休職したので、ネクタイをめぐる争いは一端休止となった。

 この社長がネクタイ着用に異常な執着心を燃やす理由はなんだろう。私は次のとおり考える。つまり、社長は自社の労働者を自分の手下か家来と勘違いしており、服従の証としてどれだけ理不尽な命令(この場合は、「夏場でのネクタイ着用」)であっても従うことを強いるのだと。だからこそ、彼はネクタイを着用しない私(=社長に服従しない労働者)という存在が許せず、「ネクタイ不着用」を理由に懲戒処分を乱発したのであった。

 この社長のように「労働者の人格を平気で踏みにじり、絶対服従を強いる。従わない労働者には懲戒処分を乱発する」という輩は、残念ながら巷に蔓延っている(典型例:橋下大阪市長)。「こんな悪しき風潮を打破するためにも、私は職場で『ネクタイ不着用の自由』を確立させねばならない」と勝手に思い込み、「夏場は絶対ネクタイしないぞ!」と決意を固めたのであった。

 私は組合の専従をおり、2013年6月から職場へ復帰した。もちろんネクタイはしていない。社長は私へ「ネクタイ不着用を続けるなら、懲戒処分する」と早速警告してきた。また、社内の冷房温度を21度に設定し、「ネクタイをしても快適な社内環境だから、ネクタイを着けろ」ともいってくる。(そんなことより節電したら。)何をいわれても私は夏場にネクタイを着用しない。何故なら、私は、社長の家来ではなく、労働者だからだ。
こうして、懲りない社長と諦めない労働者によるネクタイを巡る闘いは、まだまだ続くのである。

 2013年8月1日発行 労働情報868号

 友延秀雄(とものぶ ひでお)
ゼネラルユニオン書記次長。大阪全労協青年部長。
学生時代は大学を休学し、キューバでスペイン語を学び、南北アメリカ大陸をオートバイで縦断。中南米諸国の絶望的な貧富の格差と、医療と教育が無料のキューバを目の当たりにし、社会変革の重要性を実感。

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